肝機能障害治療
ここ十年ほど血液検査を受ける度、指摘される再検査「肝機能障害、要再検査」の文字・・・
その度、叩く医院のドア、再検査の結果は、やはり悪い!
でも、お医者さんの診断は「今すぐ、どうこういう値ではない。経過観察しましょう。」・・・と言われても気になる。
ウォキング時間を増やしたり、肝臓に良いと言われるサプリを飲用したり。それなりに値は良くなるが、レッドゾーンに止まったまま・・・
平成19年の春に転勤で異動になり移り棲んだ社宅のポストに医院開業のチラシ・・・何気なく読むと「肝臓専門」とある。
今年の人間ドックも再検査なら門を叩くことにし大事にチラシをファイルした。
治療開始
秋に受けた人間ドックの結果は、予想とおり・・・と言うか、前より悪い(◎-◎;)ビクッ!
早速、ファイルを取り出し地図で医院を探し受診し、再検査を受けました。
私のように、お酒を飲まないのに肝機能が悪い人をNASH(ナッシュ)と言うそうです。
Non Alcohol Steato Hepatitis=非アルコール性脂肪肝炎
最近、患者さんが多いそうです。
NASHの50%が進行性で、10年で20%の方が肝硬変や肝癌へと進行するという報告があるそうです。
/(・_;\恐い・・・
瀉血治療(しゃけつちりょう)
<検査の結果を受けての会話>
先生がおしゃるには「肝硬変や肝癌への進行性の心配はありませんが、放置はいけません。血液中のフェリチン(鉄分)が多いのが原因です。取りあえず瀉血して押さえましょう。」
瀉血て?何ですか?(不安一杯)
「簡単に言うと血を抜くことです。献血は、抜いた血を輸血等に利用しますが、あなたの場合、値が悪いので捨てます。肝臓内の鉄分が多いため鉄が錆、肝臓を傷つけています。」
要するに、瀉血・・・血液中の鉄分濃度下がる・・・肝臓から補填・・・血液再生・・・瀉血・・・を繰り返し血液中の鉄分を下げ、結果肝臓内の鉄分を下げ機能回復を図るそうです。
2週間毎に120mlの瀉血を3回行い再検査をしました。
肝機能の数値が下がったので、さらに200mlの採血を2週間毎に2回続けて瀉血治療は終了しました。
食事指導
これまでも、再検査の度に受診した医院で「食事注意して下さいね~」とは言われていたのですが・・・
鉄分の少ない食事にするよう栄養士さんから指導を受けました。
- 鉄製の鍋、フライパンの使用禁止。(これは無理・・・)
- 赤身の肉、魚は禁止。豚肉、鶏肉、白身魚、ハム、ソーセージはOK。
- 野菜中心の食生活。
- タンパク質の多い食べ物は少な目。等々です。
私が好んで身体に良いと思い食べていた物、好物は・・・殆ど駄目でした。(下表のとおり)
食、品 | 鉄含有量が少ない食品 | 鉄含有量が多い食品 |
主、食 | 白米、食パン、フランスパン、ロールパン、うどん、中華めん | 五穀米、胚芽米、変わりご飯、左記以外のパン、そば、スパゲティ、乾麺、冷凍グラタン、オートミール、コーンフレーク |
主、菜 | 白身魚、エビ、カニ、イカ、たこ、かまぼこ、ちくわ、はんぺん、豚肉、鶏肉、ウィンナー、ハム、たまごは1日1個、豆腐1日1/3丁 | 赤身魚、青身魚、するめ、くんせい、魚肉ソーセージ、シジミ、アサリ、ハマグリ、ほたて、牛肉、コンビーフ、レバー、大豆、納豆、豆乳、味噌、がんもどき、油揚げ |
副、菜 | 淡色野菜、いも、はるさめ、カンピョウ、グリーンピース | ホウレン草、小松菜、春菊、青梗菜、千切大根、ゼンマイ、キクラゲ、干し椎茸、ヒジキ、もずく、メカブ、昆布、ワカメ |
果、物 | リンゴ、バナナ、右記以外の物 | レーズン、干し柿、プルーン |
その他 | 乳製品 | 豆乳、カレー粉、乾物は鉄分が多い! |
運動指導
InBody検査の結果、筋力トレーニングの指導を受けました。
私は、通勤時に30分のウォーキングをしていますが、さらに階段上りを追加しました。会社の階段を10階分上ります。これを1日5回、トイレの際にしています。腕の筋力が不足している指摘もありましたので、腕立て臥せをはじめたのですが・・・腰が痛くなり中止、リサイクルショップで鉄アレイ2kg×2個を200円で購入して筋力トレーニングをしました。
その後の検査結果
検査結果が悪かったころからの血液検査変化状況です。
10年分のデータがありますが検査機関が違ったり正常値の範囲が異なったりするため2005年からの分をグラフにしました。
2006年に値が良いのは、多分運動とセサミンを服用の効果だと思います。
2007年春に転勤してから運動量が低下したのが値を悪くしたのでしょうか?
肝機能数値の変化状況
<AST(GOT)検査結果>
- 2008/2/1
- 治療をはじめて2回瀉血で正常範囲に入りました。
- 2008/3/5
- 3月の検査も正常範囲です。
- 2008/4/5
- 4月の検査も正常範囲です。
- 2008/7/28
- 献血をしました!正常です!
- 2008/9/16
- 人間ドック結果 正常です!
<LDH(CHO)検査結果>
- 2008/2/1
- 治療をはじめて2回瀉血で正常範囲に入りましたが正月を挟んでオーバー!
- 2008/3/5
- 3月の検査では正常範囲になりました。
- 2008/4/5
- 4月の検査も正常範囲です。
- 2008/9/16
- 人間ドック結果 正常です!
- 2009/5/31
- 献血検査結果 正常です!
<ALT(GPT)検査結果>
- 2008/2/1
- 治療をはじめて4回瀉血しました。後少しかな?
- 2008/3/5
- 遂に正常範囲に入りました!
- 2008/4/5
- 4月の検査も正常範囲です。
- 2008/7/28
- 献血をしました!正常です!
- 2008/9/16
- 人間ドック結果 正常です!
- 2009/5/31
- 献血検査結果 正常です!
<γ-GTP(GGT)検査結果>
- 2008/2/1
- 治療をはじめて2回瀉血で正常範囲に入りましたが正月を挟んで若干戻り気味です。
- 2008/3/5
- 3月の検査 正常範囲です。
- 2008/4/5
- 4月の検査も正常範囲です。
- 2008/7/28
- 献血をしました!正常です!
- 2008/9/16
- 人間ドック結果 正常です!
- 2009/5/31
- 献血検査結果 正常です!
グラフを見る限り瀉血の効果は凄いことが判ります。
<追記>
- 2008/4/5
- 全ての検査数値が正常値に、なりました!
医院での治療はひとまず終わりです。 - 2008/7/28
- 400mlの献血をした検査成績が送られて来ました。
肝機能に関する数値は勿論、他の数値も全て良好です! - 2008/9/16
- 1年ぶりの人間ドックの結果がでました!肝機能は全て正常です!
いつも「要再検査」でしたが十数年ぶりに指導なしです。
ヾ(*゜ー゜*)ノヾ(。。*)ノヾ(*゜ー゜*)ノヾ(。。*)ノ バンザーイ!! - 2009/6/14
- 400mlの献血をした検査成績が送られて来ました。
肝機能に関する数値は勿論、他の数値も全て良好です! - 2018/5/1
- 献血に目覚めた私は、定期的に行っていますが、正常値を維持しています。
肝機能に関する血液検査
次に示すような検査があります。
検査方法等によって正常値の範囲が違うようですので参考程度に読んでください。
項 目 | 内 容 | 正常値 |
AST(GOT) | 肝機能障害、筋疾患などで異常値を示します。 | 10~40IU/L |
ALT(GPT) | 高値の場合は、肝機能障害であることを示します。 | 5~40(IU/L) |
γ-GTP(GGT) | アルコール性肝障害、慢性肝疾患、脂肪肝、胆道疾患などで高値になります。 | 50(IU/L)未満 |
LDH(CHO) | 慢性肝炎、肝硬変などで高値になります。 | 130~220 |
ALP | 肝疾患、胆道疾患、骨疾患などで高値になります。 | 115~359 |
TP(総蛋白) | 栄養状態や肝機能障害の程度を示します。 | 6.5~8.2(g/dl) |
ALB(アルブミン) | 肝硬変で低値を示します。 | 4.1~5.1(g/dl) |
BIL(総ビリルビン) | 血液疾患や肝疾患、胆道疾患で高値を示します。 | 0.2~1.0(mg/dl) |
CPK(CK) (クレアチンホスホキナーゼ) |
心筋、骨格筋に障害があると高値を示します。 | 32~180(U/L) |
TG(トリグリセリド) | 脂質代謝異常のスクリーニングとして測定され、動脈硬化症の診断、治療指針の決定、予後の判定に利用されています。 | 35~150(mg/dL) |
フェリチン | 肝臓、脾臓、骨髄、心臓、肺などが障害されると血中フェリチン濃度が上昇します。 | 20~250(ng/mL) |